ヴェレーノ [編集]

 カード名に「ヴェレーノ」を含むカード群

虫園(むしのその)スカポーロとヴェレーノ(ファミリー)
 ヴェレーノはストイケイアの西部に名高い(ファミリー)である。
 その頭首は代々、権威の象徴である『夢幻剣』を受け継ぐことから「ヴェレーノの刃」という名でも恐れられる。
 その歴史は元々、国際的犯罪結社メガコロニーの有力者だった初代ヴェレーノ頭首が同志と共に、無神紀の衰退と混乱の中、すべての種族が助け合って暮らす理想郷としてスカポーロ島を占拠し支配したことから始まる。
 だが独立後もメガコロニーの常で、(ファミリー)同士の裏切りと抗争の日々が続き、長らく初志が実ることはなかった。
 果てしなく続くかに見えた不毛な抗争の中、インセクトだけでなく、妖精やバイオロイドなど他種族からも広く人材を求め、今までは搾取されるだけだった住民との協調を図ったのが、ラスカリアの母、先代のファルファラである。いわゆるミカジメ料は低額に抑え、それ以上の保安・経済・インフラへの貢献を(ファミリー)が担い、民に恩恵をもたらす。こうしてヴェレーノ(ファミリー)と頭首にとって、犯罪組織メガコロニーの名は“かつて所属していた”という関係となり、縁は切れたと見なされている。
 ラスカリアの施策は成功を収め、民衆から支持を集めたヴェレーノ(ファミリー)は虫園スカポーロに堅固な基盤を持つ、この島最大の(ファミリー)となった。

 だが犠牲もまた大きかった。
 ラスカリアの母ファルファラは単身で街を視察中に、何者かの襲撃を受けて深手を負い、それが原因となって亡くなった。
 悲しみにくれる娘ラスカリアを支え、その願いに応えて、いかなる邪な企みにも屈することのない剣技と精神を鍛え上げたのが、母の心友でもあった封焔の巫女バヴサーガラである。
 様々な武器・武芸に通じるバヴサーガラがラスカリアに授けたのが必殺剣「夢刃泡影」。
 夢幻剣に秘められている力を引き出すこの奥義は、長い年月の中で忘れられ失われていた技だったが、歴史に通じるバヴサーガラはこれを知って(または実際にこの技が振るわれるのを見て)おり、現代のラスカリアに継承されることとなった。

 なお犯罪組織としてのメガコロニーを捨て、民との融和を図った初代ヴェレーノ頭首が、大賢者ストイケイアの高弟だったのではないか、またこの夢幻剣の持ち主が晩年のストイケイアの近くに仕え、彼の異才や発明を奪おうと敵も少なくなかった大賢者を、ワイズキューブの完成まで守り通した女英雄であったという噂については、バヴサーガラは沈黙を守っている。
 真実であったとしてもまたそうでないとしても、それが現ラスカリアとヴェレーノ(ファミリー)、虫園スカポーロに不必要なほどの注目を集めたり、夢幻剣にさらなる価値を付加させて騒動の種になることを避ける意図があるものと思われる。

  • 「ヴェレーノ(veleno)」とは、イタリア語で「毒」を意味する。

関連カード [編集]

―カード名に「ヴェレーノ」を含むカード

―「ヴェレーノ」を含むカードに関する能力を持つカード

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