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*聖竜紀[#top]

#contents

**概要 [#abstract]
初期シリーズの背景ストーリーは地球側でのファイトに通じて、惑星クレイの国家同士の関係・勢力の優劣・争いの行く末にまで影響するという構造が一線をし、以降のシリーズでもその形式を踏襲することになる。以下、この項目では弐神紀以前と聖竜紀に関する出来事についてを記述する。ただし、弐神紀以前に関する出来事や新聖紀に繋がる伏線は後年になって後付けされたものであり、2011年当時のものではない。
初期シリーズの背景ストーリーは地球側でのファイトに通じて、[[惑星クレイ]]の[[国家]]・[[クラン]]同士の関係・勢力の優劣・争いの行く末にまで影響するという構造が一線をし、以降のシリーズでもその形式を踏襲することになる。以下、この項目では弐神紀以前と聖竜紀に関する出来事についてを記述する。ただし、弐神紀以前に関する出来事や新聖紀に繋がる伏線は後年になって後付けされたものであり、2011年当時のものではない。

**弐神紀以前[#beginning]
 約160億年前の太古の昔、全ての可能性を内包した&ruby(ヴォイド){虚無};の世界に、「&ruby(クレイ){土};」という名の惑星の誕生から始まった。&br;やがて、ひとつの指向性を帯び「クレイズイデア」と呼ばれる存在が生み出され、最初期の種族「[[エレメンタル]]」から様々な生命が進化する。

 「創世竜紀」時代では、100億年前の惑星クレイに大きな変化が現れ、神格の源「クレイズイデア」から、最初の神格「始祖創世竜」とその眷属「原初竜」の出現と共に「ドラゴン」を始めとする様々な[[種族]]が生まれ、やがてそれぞれが独自の進化を重ねてき、異星生命体と思われる存在との交流などで文明が急速に発展した。しかし「始祖創世竜」の消失と資源の枯渇により、科学文明は衰退を強いられることになる。
 別の異星文明側からの継続的な交流が開始されるにつれて、その求めに応じる形で星間犯罪防止に協力する条約が締結され、この条約に基づく相互協力組織([[ディメンジョンポリス]]の前身)が、惑星クレイの[[クラン]]誕生のきっかけとなる。古き大国「[[ズー]]」の[[メガコロニー]]が結成されたのもこの時代とされている。

 70億年前、新たなる創世の神[[《ハーモニクス・メサイア》]]による調和で、クレイには新たに魔法科学文明が発展を遂げる。だが、法則改変によって生じた「歪み」は肥大化の末、世界全てを滅却しようとする「かつてないほど巨大な虚無」へと回帰。これを[[《邪神司教 ガスティール》]]がユニットとして召喚した結果、惑星クレイ史上最大の災厄である虚無の化身・[[《破壊の竜神 ギーゼ》]]が降臨したのであった。これが「弐神紀」時代の始まりである。

 これを受けて「[[メガラニカ]]」の海軍[[アクアフォース]]の当時の指揮官であった[[《蒼波元帥 ヴァレオス》]]は単独でその破壊神の討伐に乗り出すが、その過程でギーゼの存在を完全に理解してしまったことで心服。直下の部隊を率いてギーゼの手下に寝返った。
 勢力拡大のためにギーゼを利用しようと[[メガコロニー]]の首領[[《百害女王 ダークフェイス・グレドーラ》]]が加わり、ガスティールを含めた3人の「使徒」と[[ゼロスドラゴン]]を従えたギーゼは、本格的にクレイ滅亡へと動き出す。
 しかし、メサイア側も黙ってはいられず、創世神と破壊神の二大勢力が衝突した「弐神戦争」は、クレイ全体が火の海と化し、惑星そのものが滅亡寸前にまで追い込まれるほどの大戦争となった。この事態からクレイを救うきっかけとなったのは、サンクチュアリ地方に住んでいた青年「フィデス」を筆頭とする騎士団(後の[[ロイヤルパラディン]])だった。
 その騎士団はメサイアと共闘、猛威を振るっていたギーゼとその使徒に立ち向かい、最終決戦で一転して劣勢に追いやられたギーゼはついに敗北した。

 敗れたギーゼ自身は、[[メサイア>《ハーモニクス・メサイア》]]の手によってどことも知れぬ場所へ封印、惑星クレイから消失。ギーゼの化身・[[ゼロスドラゴン]]は弐神戦争終結後、初代「[[剣聖 フィデス>《不滅の聖剣 フィデス》]]」によって生命力に満ち溢れていた「重なり合う世界」(惑星E)へと転移して封じられ、行方をくらました。
 ヴァレオスはギーゼに与した責任を問われ、海軍ごと封印・追放される上でメサイアによる魂の浄化を受けたが、これを忠誠心と精神力で耐え抜き、次なる暗躍を待ち続けた(これによって地球/惑星E側でもアクアフォースの存在が薄れてしまい、[[ある先導者>蒼龍レオン]]の暴走に繋がることになったとも言われている)。
 残りの[[使徒]]2人は討伐から逃げ延びたが、敗戦直後に巻き返す余力はなく、これ以後長きにわたり沈黙を守ることになる。

 その後、先の大戦で疲労したメサイアも眠りにつき、集束点のギーゼを失ったことで拡散した「歪み」はそこから書き換えられた法則を元に戻そうとする=今のクレイを否定する方向性を引き出しそのように振舞い始めた。そこから続く時代が「聖竜紀」である。

** 対魔獣戦線[#s1]
 聖竜紀初期頃、「歪み」によって現れた「&ruby(ユビキタスオーガ){次元魔獣};」と呼ばれる敵に対抗するため[[ユナイテッドサンクチュアリ]]内の[[守護聖竜>コスモドラゴン]]はそれぞれの騎士たちに力を与えた。だが、人々の心に潜む幾千幾万の暗い感情を見た[[《探索者 シングセイバー・ドラゴン》]]は[[《ファントム・ブラスター・ドラゴン》]]へと変貌し、[[シャドウパラディン]]を結成。
 与えられた加護の方向性の違いは両[[クラン]]の対立の遠因となり、[[ロイヤルパラディン]]と[[シャドウパラディン]]の意見対立は決定的なものとなった。

 二つの騎士団に各国家のクランが合流する一方、&ruby(ユビキタスオーガ){次元魔獣};の撃滅に優先し事態収束に急ぐ[[シャドウパラディン]]と人々を守ることで被害の拡大を防ぎたい[[ロイヤルパラディン]]の意見は平行線をたどり、遂に[[より強大な闇の力を取り込み滅亡させる存在>《ファントム・ブラスター・オーバーロード》]]と化したファントム・ブラスターは、[[《ブラスター・ブレード》]]と[[《ブラスター・ダーク》]]の双つの剣の力を束ねて覚醒した[[《マジェスティ・ロードブラスター》]]の前に敗れ去った。

 だが、この戦いは序盤に過ぎず、この時期のクレイは[[謎の勢力>リンクジョーカー]]により侵攻され再び滅亡に瀕していた…。

**解放戦争[#s2]
 次元魔獣の襲来が収束した直後、[[虚無の存在>《シュヴァルツシルト・ドラゴン》]]の陰謀によって[[三>《ブラスター・ブレード》]][[英>《ブラスター・ダーク》]][[雄>《ドラゴニック・オーバーロード》]]が時空のはざまへ封印され、[[ロイヤルパラディン]]、[[シャドウパラディン]]、[[かげろう]]も道連れになる形で存在が抹消されてしまう。

 戦力を失った[[ユナイテッドサンクチュアリ]]・[[ドラゴンエンパイア]]両国が弱体化して混乱に陥る中、その隙に付け込む形で復活した[[《蒼嵐竜 メイルストローム》]]率いる[[アクアフォース]]が侵攻開始。それに対抗するべく[[ユナイテッドサンクチュアリ]]は[[《灼熱の獅子 ブロンドエイゼル》]] を筆頭にした新騎士団「[[ゴールドパラディン]]」を創設、[[ドラゴンエンパイア]]も〈[[サンダードラゴン]]〉を主力とする新部隊「[[なるかみ]]」を編成する。

 「解放戦争」と呼ばれるこの戦いは[[《光輝の獅子 プラチナエイゼル》]]らのクラン連合の活躍により、(封印されている[[海軍元帥>《蒼波元帥 ヴァレオス》]]の意志で)[[暴走したメイルストローム>《蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム》]]を撃破したついでに[[アクアフォース]]の進撃を阻止することに成功。
 三英雄が無事に解放されたことで3つのクランも復活し、[[アクアフォース]]も過ちを償うために再びクレイを守る力として認められることとなった(メイルストロームは敗北後に意識を失ったが、後述する「星輝大戦」の最中に[[自身の“Я”化した意識体>《蒼嵐業竜 メイルストローム “Я”》]]が生み出された反動で休眠状態から覚醒を果たしたことが判明している)。

**星輝大戦[#s3]
 だが、運命力の消耗と「[[虚無>リンクジョーカー#void]]」の脅威は未だに去っておらず、クレイとは別の星において「虚無」に飲み込まれた存在が、新たに「[[リンクジョーカー]]」として侵略を開始した。

 その勢力に対抗するため、各国家はそれぞれのクランを再編成し「[[撃退者]]」や「[[解放者]]」、「[[抹消者]]」などが結成される。が、[[リンクジョーカー]]の用いる「[[&ruby(ロック){呪縛};>呪縛]]」による被害は想像を上回り、多くのユニットが[[“&ruby(リバース){Я};化” >Я]]されてしまった。

 その頃、[[《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》]]率いる「[[星輝兵]]」は、意思ある者が“[[Я]]”する時に生まれるという負のエナジーを糧とする[[終末兵器「グレンディオス」>《星輝兵 “Ω” グレンディオス》]]を開発。リンクジョーカーは最終的にクレイを完全制圧に追い詰めようとするが、[[ユナイテッドサンクチュアリ]]の騎士団を筆頭にした連合軍の猛反撃により多くの軍勢が撃破される(他方、カオスブレイカーの討伐は失敗している)。「[[星輝兵]]」撤退直後、[[《ドラゴニック・オーバーロード》]]が[[「虚無」を取り込み己の力に変えた姿>《ドラゴニック・オーバーロード “The Яe-birth”》]]で光の騎士団に立ち塞がるが、決戦の末に解放され元の姿に戻った。

 最初の侵略計画が頓挫したリンクジョーカーは新たにブラスター・ブレードのЯ化を画策。その次の危機を予言した[[ゼノン>《導きの賢者 ゼノン》]]は、新たな希望を探し出す「[[探索者]]」を編成するが、直後に[[《星輝兵 ガーネットスター・ドラゴン》]]率いる別働隊が[[ブラスター・ブレード>《ブラスター・ブレード・探索者》]]の捕縛に成功し、[[《星輝兵 ブラスター・ジョーカー》]]へと変貌させた(しかし、ガーネットスターは直後[[《伴星の星輝兵 フォトン》]]によって殺害されてしまう)。
 その結果、ブラスター・ジョーカーの誕生により惑星クレイに改変が発生し、ブラスター・ブレードの存在そのものが失われたことでリンクジョーカーの勝利が確定する事態となってしまった。
 これを重く見たゼノンは「ブラスター・ブレードのいない別の世界観」から[[《青き炎の解放者 パーシヴァル》]]率いる「[[解放者]]」たちを呼び寄せる。

 だが、ブラスター・ジョーカーの体内には虚無の種「シード」が宿っており、もしクレイに帰還すれば先の大戦のような「Яパンデミック」を再び起こしかねない状態であり、やむを得ず時空の間に留まる彼を見守るしかなかった。
 一方、書き換わった歴史を認識し、宿敵のいない世界を拒絶したドラゴニック・オーバーロードは[[煉獄皇竜>《煉獄皇竜 ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレート》]]の名を得て、志を同じくする仲間たちを募り様々な戦場を転戦した末(この少し前に[[《星輝兵 イマジナリープレーン・ドラゴン》]]率いるリンクジョーカーの別働隊が再度侵攻を開始したが返り討ちにされ壊滅している)、ついにブラスター・ジョーカーと邂逅。オーバーロードと交戦したブラスター・ブレードは正気を取り戻し、宿っていた「シード」は粉砕されて飛散、志を同じくするユニットたちに受け入れられたことで、リンクジョーカーはついに新たなクランとして認められることになった。

**メサイアスクランブル[#s4]
 これを重く見た[[リンクジョーカー本隊>《遊星骸王者 ブラント》]]は[[先行部隊>星輝兵]]による侵略失敗の報復として最後の行動を開始。[[《威圧する根絶者 ヲクシズ》]]率いる「[[根絶者]]」と本拠地である「遊星ブラント」をクレイに差し向ける。
 「[[デリート]]」という力を持つ根絶者の前に、クレイの英雄たちも一方的に蹂躙されてしまうが、危機を察した[[メサイア>《ハーモニクス・メサイア》]]はついに覚醒を選択。根絶者の大半を駆逐した末、遊星ブラントをクレイの衛星として加えることで闘いを終結させた。

 リンクジョーカーとの戦いが終わった後、[[《ハーモニクス・メサイア》]]は[[根絶者]]を撃退した後に力を失い眠りについたが、それでも[[根絶者]]は完全に滅びておらず、これを狙って消し去ろうとする残党が強襲。

 これに対して、メサイアはどことなく現れた[[《クロノジェット・ドラゴン》]]ら[[十二支刻獣]]に守られながら、過去と未来を駆け巡る形での逃亡の末、クロノジェットも片手片足を失う重傷を負ってしまう。しかし最終的には3000年後の遠い未来(天輪聖紀)のユニット達から送られた運命力の塊を受け取ったことで[[《ネオンメサイア》]]として覚醒し、根絶者を掃滅したことで事態は収束した。この過程でクロノジェットは「天輪聖紀」を観測し、ネオンメサイアはこの状況を確定するためのものと、後に引き起こされるであろう龍樹に関する警告を記した二つの「碑文」を遊星ブラントに残したのであった。

 これを以て聖竜紀は幕を閉じ、物語も新たな時代「新聖紀」へと続く。

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**関連リンク[#link]
-[[カードファイト!! ヴァンガード]]